校長講話 抄録

 おはようございます。

 文化祭での取り組み、ご苦労様でした。来場くださった方が、ある「たより」に書いてくださっています。その一部、

 過日、京都暁星高校の文化祭に行きました。今年のテーマは「平和」。平和について生徒の皆さんが様々なアプローチをしていて、自ら考え、発表する力をつけていることを嬉しく思いました。沖縄について平和を語ることはとても難しいけれど、でも堂々と若者らしい感性を生かした主張でした。いつまでも、そのみずみずしい感性を持ち続けてほしいと願っています。それが若さの特権です。(後略)

 みなさんも2週間余りのクラスの取り組みの中で、又当日他のクラスの発表を見聞きして、たくさんのことを知り、色々と気付きがあったと思います。今心に残っていることを忘れない内にノートに記録し、これからも関心を持ち、深め続けてほしい。私たちが物事をどの視点で見るか?誰の側に立って見て考えるか?中立の立場に立ってといっても、私たちはどこかに立ち、その場所から見えるものに左右されます。私は東北大震災以後、原発・福島原発に関する本を数冊読みましたが、立っている視点で考えが全く違っているのです。自分はどの視点で見るかがとても大切になります。私は最近ではよく本を読むようになりましたが、10代20代にもっと読んでおけばよかったと後悔しています。豊かさとは何かを考えるとき、経済的な豊かさだけでは満たされないものがあります。心の豊かさとは何かを求めるとき、本は心の世界を広げてくれるし、未知なる世界へ誘ってもくれる。徹底して本を読むことで豊かさの質は変わってきます。子どもの頃から本に親しむチャンスが多ければ、豊かな想像力や言語の世界が育まれていくのです。自分の土づくりにはげみましょう。私たちの目には、見えるものと見えないものがあります。見えないものの方がはるかに多く、大切なものです。「見えないものを見る目」を身に付けたいものです。

 さて、来週には夏休みに入る区切り式です。早いですね。今度の日曜には1年生がニュージーランド研修に出発します。前期の期末考査まで授業は今日を含めて18日しかありません。夏休み中の自分の時間割を作りましょう。

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