2024年度入学式が挙行されました。

4月8日(月)に新入生38名を迎えて入学式が挙行されました。今日はちょうど桜のピークを迎え,満開の桜の中,厳粛に式が執り行われました。

聖書の朗読
新入生 誓いのことば

聖 書(マタイによる福音書 第7章7~12)

「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。

門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。あなたがたのだれが、パンを欲しがる自分の子供に、石を与えるだろうか。魚を欲しがるのに、蛇を与えるだろうか。このように、あなたがたは悪い者でありながらも、自分の子供には良い物を与えることを知っている。まして、あなたがたの天の父は、求める者に良い物をくださるにちがいない。だから、人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。これこそ律法と預言者である。」

担任による呼名(一組)
担任による呼名(二組)
式辞 玉手健裕校長
来賓祝辞 頭島 光 神父
来賓祝辞 宮垣英昌PTA会長
在校生代表歓迎の辞
2024年度入学式 式辞

 宮津湾に降り注ぐ陽の光も穏やかで、柔らかく変化してきました。校舎の廻りの木々には、新芽が息吹き、太陽の光を浴びて光り、かすかな小鳥のさえずりに静かな春の訪れに喜びを感じています。今日最も美しい新緑を見せてくれる季節での入学式が挙行できますことを、感謝と喜びの気持ちでいっぱいです。 

 新入生の皆さん、御入学おめでとうございます。

 本校は、キリスト教の愛の精神を基盤にしたカトリック・ミッションスクールです。明治・大正・昭和・平成・令和と時は移り変わり、今年創立117年目を迎えます。この学校は、明治40年にフランス人宣教師ルイ・ルラーブ神父によって、宮津市内にある、昨年の11月に国の重要文化財に指定されたカトリック宮津教会の敷地内に誕生しました。そして、ルラーブ神父は、56年間一度も祖国フランスに帰られることなく、この丹後の地を愛し、神の愛を伝え、全生涯を女子教育に注がれました。その精神は、その後、シスター方、神父様方、数多くの先生方の支えと援助の中で、受け継がれてきました。そして今、この地で男女共学22年目を迎えているのです。共学になっても、真面目・まっすぐの伝統は、ひとりひとりと向き合う教育のあり方を通して、しっかり根付いてきています。この地での教育も、平成・令和のこの時代、丹後の地に人間教育を掲げ、大事な事を伝えて行きなさいと創立者から、エールを頂いていると感じています。さまざまな価値観がある中で、皆さんは暁星を選びました。これから始まる暁星での高校生活は今までの中学校生活と違うということを受け取ってください。皆さんも何度かこの学校に来られ、上級生の様子を見られたでしょう。一人ひとりの生徒をていねいに、大事に育てたいという願いから、先生方は生徒とともに歩みます。すでに3月25日の学習登校日から始まっているのです。キリスト教の精神とは、「神様は、一人ひとりを良しとして創られ、世界でたったひとりのかけがえのない存在として、一人ひとりが持っている賜物つまり能力・個性・性格・人間性など、本人は十分気が付いていなくても、その良さを本人と共に発見し、引き出していくこと」を教育理念の中心に置いています。それが「一人ひとりと向き合う教育」なのです。「どのようにして?」と思うでしょう。日々の学習ばかりでなく、委員会活動・クラブ・学校行事・各種の体験など、あらゆるチャンスで体験するのです。先生からばかりでなく、上級生から見習うこともあるでしょう。日々の生活は、祈り・美化・学習をモットーにしています。落ち着いた校内で安心して生活できるように意識しています。教科指導も一人ひとりの生徒のニーズに従って、理解できるまで指導がされ、実力をつけて、進路を決定していきます。先ほど朗読された聖書の箇所は、皆さんの中学校の卒業式にメッセージとして送らせていただきました。

 求めなさい。そうすれば与えられる。/探しなさい。そうすれば見つかる。/たたきなさい。そうすれば開かれる。大切なことは、求めること、知りたい、わかりたいと望むこと。そのためには、まず一歩歩みだすことです。山に登るとき、山の上に立てば、見晴らしがよくて、美しい景色を見ることができるだろうと想像できますが、その希望をかなえるには、まず一歩そしてまた一歩と歩くことです。狭い道があったり、石ころがいっぱいあったり、急な坂があったり、およそ思っていた景色は見えないかもしれませんが、あるところまで行くと視界が広がり、美しい景色が広がっていくのです。360度のパノラマのような景色は何度か見たことがありますが、本当にすばらしかったことを思い出します。自分で何かをするための合い言葉は「今日」「今から」です。いったん動き出したら、慣性の法則でエネルギーは少なくてすむのです。電車や飛行機などと同じです。スタートに最もエネルギーを使いますが、さあ今日から一歩をふみ出しましょう。

 4月8日という日は繰り返されていますが、2024年4月8日はもう二度とありません。今日だけです。その日との出会い、その人との出会い、その出来事との出会いなど、一日一日、新しい心で出会っていってほしいと思います。自然豊かなこの地で、自然から、また人との交わりの中で、たくさんの体験をして下さい。この学校でのチャンスを、この学校でのさまざまな学びや体験へのチャレンジを通して、みんながチェンジしていくことを希望します。

 最後になりましたが、この喜びの日に御臨席賜りましたご来賓の皆様に高いところからではありますが、お礼申し上げます。年度始めの何かとお忙しい中、本校の入学式の時を御一緒いただき、感謝申し上げます。本当にありがとうございます。保護者の皆様にひとことご挨拶申し上げます。お子様のご入学おめでとうございます。式辞の中で、すでにお話しさせていただきましたが、本校は、各教科の授業を通して、知識を伝えていくことはもちろんですが、生徒たちの心を育てることを大事にしています。生きていく上で、人間として大切なこと、物事を選びとり、また具体的に動いていけるようにという願いを持って、教育活動を通して、伝え続けたいと考えています。そのためにこの学校のおもいをよく理解して下さり、信頼を持ってご相談ください。親・子供・教師が信頼の中で、共に歩み、育つことを目指したいと願います。なにとぞよろしくお願いいたします。これをもちまして、式辞といたします。 

新入生 誓いの言葉

 私たち新入生は一人ひとりに与えられた使命を見いだし、受け取り、果たすために京都暁星高等学校に集められました。そのために学習においては同伴して下さる先生方の下、粘り強く立ち向かっていこうと思います。また、豊かな体験活動にも大きな期待をもち、未知の体験にひるむことなく、チャレンジするとともに、身体全体で感じ取ることをしっかりと刻んでいきたいと思います。本日、入学の日に、ミッションスクール京都暁星高等学校の生徒として、学校生活の中で差し出される全てのものを受け取り、チャレンジを続けることをお約束して、私たち新入生一同の誓いの言葉と致します。

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