始業式 校長講話 抄録

  おはようございます。

  3月の修業式では、「足元を見なさい、それはあなたが今歩いている道です。」「前方を見なさい。それはこれから歩んでいく道です。」今自分は何をしなければならないのか?何を求められているのか?皆さんは節目の時間。振り返りの時間をもらいました。そして昨年までの春休みは充実していましたか?生徒会本部役員のミーティング、各種委員会のリーダー研修、ボランティアと、ご苦労様でした。また、クラブで登校している生徒の姿がありました。毎日登校して自学自習している多くの生徒を見ました。何か発見があったでしょうか?自分一人で学習することに慣れてきたでしょうか?私は春休み、節目の時間をとれなかったのですが、卒業生が来校してくれたりして、色々と考える時間をもらいました。2人の卒業生を紹介します。

  一人目は3月末に手紙をくれました。彼女は教育実習で本校に昨年帰ってきた生徒です。大学4年間英語を学び、ワンゲル(登山部)に入って世界の山に登っていた生徒です。

  もう一人は先週の土曜日に結婚式を挙げた男子生徒です。彼は兵庫県出身なのですが、2004年に一人で列車に乗って本校に学校の説明を聞くためにやってきました。私はその時、「暁星は男子寮もないし、家の近くに高校があるんだったら、わざわざこんな遠くまで来なくても…」と言いましたが、下宿生活で暁星を選びました。在学中、アメリカやフィリピン研修にも参加し、2007年の創立100周年の記念行事では、生徒会長の役目を果たしてくれました。そして卒業して広島の大学に在学しているときも、ドミニカ共和国での研修、フランスに1年留学と、勇気を持って色々なことにチャレンジしました。卒業後は新聞社に就職。その彼が昨年電話をしてきました。「結婚します。そして宮津教会で結婚式を挙げたい。」というのです。彼女の実家は大阪の南部。彼は兵庫県の北部。もちろんどちらのご両親も宮津での結婚式は反対でした。しかし、自分のわがままを相手のご両親に理解してもらったのです。15歳で暁星を選び、暁星に来て人生が変わった。生き方が変わった。その原点の宮津での結婚式にこだわったのです。

  2人の卒業生でした。私は一日休みをもらって日帰りで大阪の実家に帰り、母との時間を過ごし、一人で2時間ほど山を散歩。山桜、こぶしの花が満開。すみれやたんぽぽ、色々な木の新芽、自然からの力をもらって帰ってきました。私の心の中での2016年度のスタートです。毎日見ていたNHKの朝ドラの最終回の主人公の言葉、「人を思いやる素晴らしい頭脳とやわらかい心を持ってさえいれば…」。みんな環境が変わります。学年・教室・学ぶ科目・出会う先生・2年生はクラスが…。やわらかな心で新しい環境を受け入れていきましょう。そして目標を持ち、計画を立てて、自分一人で実践していきましょう。それを先生方が助けてくださいます。そして居心地のよい自分の世界に閉じこもって安心するのではなく、積極的に自分を開いて周囲に関わり、チャレンジしていきましょう。

  明日は入学式。新入生を迎えます。みんなの後姿で新入生を導いてほしいと願っています。

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