校長講話 抄録

おはようございます。

1週間があっという間に過ぎていきます。昨日の日曜日は久しぶりにゆっくり自宅で過ごしました。休みのない週が続いていたので、少々疲れ気味です。前の週の土曜日には神父様時代から交流を持っている司教様が、名古屋教区の司教になられる式、着座式のミサに、本校の卒業生で南山大学で勉強している学生と一緒にあずかりました。
そして東京へ移動。夜には私が30代の時に担任した生徒たち数人と食事をしました。23人のクラスだったのですが、その内7人が東京で家庭を持ち、頑張っています。子育て、塾、クラスメートの近況報告などで夜遅くまで盛り上がりました。翌14日(日)には、暁星同窓会の東京支部の総会に出席し、挨拶し、共学暁星の近況報告をしてきました。興味深く聴いてくださいました。出席者は50~70代の方々。暁星パワーに圧倒されました。このように人と人とが繋がり続けることは大切です。絶えず発見・学びがあります。

行き帰りの新幹線の中、時間があります。だから特に行きの新幹線では、本を読むことにしています。帰りは疲れてぐったりするのでダメですが、今回はこの一冊を持っていきました。1ページ1ページゆっくり味わって読むために。片柳神父が書かれた『The Love 世界で一番たいせつなあなたへ マザー・テレサからの贈り物』4月に片柳神父様からいただきました。図書館にも一冊いただきましたので読んでください。
マザー・テレサ、貧しい人々を助けるために、世界各地に施設を設立(神の愛の宣教者会)日本にも来日され、東京・名古屋・別府の3か所に修道院を設立。ノーベル平和賞も受賞されています。87歳で亡くなられた。片柳神父は1994~1995年、大学卒業後、マザー・テレサのもとで、ボランティア活動をされた。そして、マザー・テレサから直接神父になるように勧められた。そのこともあってイエズス会に入会。現在、山口県の宇部の教会で活躍されています。以前に本校に講演に来ていただきました。

その1ページを読んでみたいと思います。

わたしにできないことが、
あなたにはできます。
あなたにできないことが、
わたしにはできます。
力を合わせれば、きっと
すばらしいことができるでしょう。

わたしにできること
あるとき、アメリカからやって来たご婦人が、マザー・テレサに言いました。「あなたのしていることはすごすぎます。わたしには何もできません」。するとマザーは、にっこり笑って答えました。「でも、わたしにできないことが、あなたにはできますよ」。
一生独身だったマザーにはできないこと、たとえば、家族のために料理を作ったり、掃除や洗濯をしたり、子どもを育てたりすることがあなたにはできる。それも、コルカタで貧しい人たちに奉仕するのと同じくらい大切なことですよ、とマザーは言いたかったのだと思います。
人と自分を比べるとき、わたしたちはどうしても、自分にできないことを気にしてしまいます。そして、悲観的になって、「自分には何もできない」と思い込んでしまうのです。でも、そんなことはありません。わたしたちにも、必ずできることがあります。ただ、できることが他の人とは違うだけなのです。一人ひとりが、自分にできることを精いっぱいすることで、わたしたちはすばらしい世界を作り上げてゆくことができる。マザーは、そう考えていました。
この世界を、一つの舞台と思ったらいいかもしれません。わたしたちは、一人ひとりが違った役割を持って舞台に上がった役者のようなものです。もしみんなが目立つことばかりをしようとすれば、舞台はめちゃめちゃになってしまうでしょう。舞台で大切なのは、自分が目立つことではありません。一人ひとりが自分に与えられた役割を精いっぱいに果たし、みんなで力を合わせてすばらしい舞台を作り上げてゆくことなのです。
世界という舞台では、母の物語、父の物語、働く人の物語、貧しい人に奉仕する人の物語、たくさんの物語が重なりあって、壮大な命の物語が展開していきます。一つとして、なくてもいい物語はありません。どの物語も限りなく大切です。自分の物語を精いっぱい生きることで、世界というこの舞台をもっとすばらしいものにしてゆきましょう。

 さて、文化祭の準備期間は5日間です。お互いを受け入れ、支え合いながら2015年度の文化祭を作り上げていきましょう。

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