第107回 創立記念日
5月1日、本校にて創立107年目の記念ミサが行われました。
前半では放送部のナレーションと映像で創立者ルイ・ルラーブ神父様の生涯と、暁星高校のここまでの歩みを音楽部の歌と映像に合わせて振り返りました。
後半は、ジラール神父(レデンプトール会)司式によるミサが行われました。
校長挨拶より
創立者ルラーブ神父は、フランスから、気候風土、食生活、もちろん日常生活も全く違う日本に、キリスト教を宣教するために来られました。さらに、当時は外国人だというだけで白い目で見られ、壁を作られるという痛みと向き合う日々を送られました。
そんな日々の中で、「教会の聖堂で、誰もいなくても毎日規則正しく祈るルラーブ神父の姿があったということ」が深く心に残ります。今日、第107回創立記念日にルラーブ神父のスケールの大きな生き方に触れ、今を生きる私達につないでいけたらと願っています。
暁星高校創立からの軌跡を、音楽部の歌声と共に。
ジラール神父によるミサ
ミサ後、神父様が各クラスを回ってくださいました。
午後、希望者は神父様と宮津市惣にある創立者ルイ・ルラーブ神父のお墓参りへ。
以下に創立記念日の生徒の感想をご紹介いたします。
1年生
今日の創立記念日を迎えて、改めて今、生かされている事に感謝の気持ちと、命の大切さを感じました。私は、今まで自分を大切に思ったりした事があまりなかったと振り返ることができました。自分を大切にしないと私の周りの人達も大切にできないと思ったら、今日の創立記念日で、相手を大切に思うように自分も大切にしようと思えました。そして、私たちがまだ生まれるずっと前から「暁星高校」があるという不思議な感じと、今の世代まで続いていることに感謝だなぁと思いました。もし、この学校に入らなければ、将来の自分が違うことに左右されているかもしれないし、暁星に入ったことで良い意味で何か違っていたかもしれないと思うと、この巡り会わせってすごいことだと思いました。この1年生みんなが集まれたことも奇跡だと思います。本当にすべての事に感謝しなければいけないなぁと強く思った1日でした。そして、ジラール神父様、ルラーブ神父様が言っておられたことを胸に、1日1日、1時間1時間を大切に、友達・勉強を大切に、自分の将来に向けて、前を向いて歩いて行かなければいけないと強く思いました。
2年生
私にとっては2回目の創立記念日でした。1年生のときの宗教で習いましたが、今日の映像とジラール神父様の話でルイ・ルラーブ神父様がどれほど苦労して日本になじみ、そしてこの学校を創立されたかがひしひしと伝わりました。この学校が創立されて本当によかったです。この学校に私が入ったそもそもの理由は、少人数教育で先生が一人ひとりと向き合ってくれると聞いたからです。高校を決定した時の私は、正直進路にあまり関心がなく、他の人が将来の話をしていてもあまり焦っていませんでした。この学校ならゆっくり自分と向き合えると思ったので、将来のこともここで考えたらいいと思ってこの学校に入学しました。でも、入学してからの1年間で気が付きました。私はやはりまだ自分の進路に対して無関心なところがありました。積極性もなく、誰かが決めたルールに従っているだけです。今日のミサに参加して、このままでは駄目だなと思いました。これからはもう少し積極的に人と関わったり、物事に参加したりして自分の進路を正確に決めたいと思います。ルイ・ルラーブ神父様がこの宮津の地で、ゆっくりと確実に宣教されたように、私も何か少しずつでいいので、これからの高校生活で変わっていきたいと思いました。今日のミサだけでもダメな部分はいくつかありました。前に先生が「鈴を鳴らされたら頭を下げる」と言われていたのを忘れていたことです。もっと駄目だったのは、途中でそのことを思い出したのに、周りの人がしていなかったから頭を下げるのをためらってしまったことです。正直そんな自分が情けなくなりました。クラスには人がしていないことも進んでしたり、あまり話さない人にもしっかり注意をしている人もいます。お手本となる人は周りにたくさんいるので、まずは見習って動くように心がけます。
3年生
今回は自分にとって3回目となる創立記念日のミサでした。改めてルイ・ルラーブ神父様の映像を見て振り返りましたが、やはりルイルラーブ神父様のなされたことはとても大きなことだと思いました。昨年も、一昨年も思いましたが、この宮津、そしてこの地域に住む人々のために、一生をささげられたルラーブ神父は、どうしてそこまでできるのかと思うほど、すごい人だと思いました。個人の域を超える活動を一人でやっておられたこともすごいと思いましたし、尊敬します。
ミサのジラール神父様の説教では、ルラーブ神父様のお話や種のお話をしていただきました。1年生たちは、お話を聞いても良く分からなかっただろうと思います。実際、僕もそうでした。ですが、今は宗教の授業で習ってきているので、よく分かりました。ルイルラーブ神父様のように、人のために尽くせる人間になりたいという思いが強くこみ上げてきました。
ミサの中でふと思ったのが、キリスト教信者の方が祈られるとき、本当に心の底から祈っておられるのが分かるほど、言葉に感情がこもっていたということです。これからは、受験が控えているので、自分のやりたいことなども少し我慢しないといけないと思いますし、進路もしっかり考えていきたいと思います。部活も5月17日で引退なので、まずは部活に力を入れて、引退してからは勉強に力を入れていきたいと思っています。
107回目の創立記念行事も無事に迎えることが出来たのも、それぞれの時代を生きた様々な人達の想いがあってこそだと思います。私たちはその想いを大切に受け取り、これからも暁星高校の伝統を守り、伝え続けたいと思います。
生徒達が「自尊・自知・自制」の校訓の中で成長していけるよう107年目の暁星高校校もよろしくお願いいたします。