5月1日、第116回創立記念日を迎えた。京都暁星高等学校は、1907年、フランス人宣教師ルイ・ルラーブ神父様によって創立された。毎年、ルラーブ神父様の生涯を振り返り、記念ミサを捧げ、午後には希望者する先生生徒で、宮津市惣の教会墓地へ墓参する。
記念ミサを司式いただく神父様は、創立者と同じく「宣教師」として日本で活動されている方にお願いしている。今年はカトリック宝塚教会主任司祭 グエン・シン・サック神父様にお願いした。サック神父様は38才、ベトナム人。日本での活動は言葉を習得するところからの出発だったとか。生徒・教職員一同、若く、明るい神父様のお話を興味深く聞かせていただくとともに、ルラーブ神父様の暁星創立の熱意を改めて実感する一日となった。
玉手校長挨拶。
暁星教育の基礎を創られたルラーブ神父様をはじめ3人方の写真が並ぶ。
生徒たちが創った創立116年のパネルが奉納された。
ミサ後、感想を書く生徒たちのクラスを回るサック神父様。
生徒たちの質問にも気軽に答えていただいた。
午後、希望者による墓参。生徒教職員76名が参加した。
生徒の感想
神父様が、「116名で116周年を祝う」ということをおっしゃられていた時、本当に奇跡なんだなと思いました。また、祈りの力というものが、強く人々の心を動かす原動力になりうるということを改めて学びました。今年で3回目の創立記念日をお祝いしましたが、1年生の時に感じたものと、2年生の時に感じたものよりもはるかに良いものが感じられました。説教の時の「祈り続けること」と、「神にまかせること」の大切さというのは、僕も暁星に入り、様々な体験を通して感じました。暁星に入る前は、ありふれた日常生活の景色に目を止めることもありませんでした。しかし、暁星での様々な祈りとの出会いによって、自分を少しずつ見いだしていくことができたことだけでなく、日常生活の景色に目を向けることで新たな気づきがあったので、とても良い時間を過ごしています。これからの生活でも神にまかせ、自分の持つ力を最大限に発揮していきたいと思います。
3年生
今回のミサのグエン・シン・サック神父様のお祈りや信仰についてのお話が私にとってはとても新鮮な内容でした。祈る時、人はその効果を期待しがちだと思います。ただ、神父様が話されたように、信仰していれば教会に集い、人と出会うということは事実としてもあります。もしかしたら新しい出会いの中で心が救われたり、何か良いことがあるやもしれない。そう考えれば祈りや信仰は単なる行為ではなく実際に意味のあるものとして捉えることができます。私はそんな点もあるのでしょうが、心を落ち着かせるといった方向でしか、この二つについて思ったことはありませんでした。ですから、人とつながれるのは当然のようで、よく目を向けたことがなく、オリエンテーションで校長先生がお話された、校長先生が今に至るまでに出会い、人生に影響を与えた人々も、偶然ながらとても重要なものでした。全ての人が自分にとって良い変化をもたらしてくれるとは限りませんが、せっかく一緒になって教会にいるのだから普段のミサでもっと周囲の人にも興味をもって機会があるのなら話をしてみたり、出会いを大切にしたいと思えました。
1年生