舞鶴平和学習

秋休みの9月28日(水)、舞鶴市で平和学習を実施しました。最初に訪問した舞鶴引揚記念館では、第二次世界大戦終結後に行われたシベリア抑留の史実にまつわるお話を学芸員の方から聞かせていただきました。10年以上にわたって外国から帰国した日本人を引揚した舞鶴の果たした役割を学び、当時の実物の資料にも触れることができました。続いて、浮島丸事件で亡くなられた方々を追悼する「殉難の碑公園」に訪れ、「引揚」の意味を改めて噛み締め、日本だけから見た歴史では語れないことを実感しました。午後からは赤レンガパークを尋ね、旧海軍施設に関する周辺の史跡を散策しました。かつての軍港都市としての面影を今も残す舞鶴には、現在海上自衛隊の基地が存在します。目の前で見る海上自衛隊の護衛艦の迫力は凄まじく、これだけの備えを必要とする”今“を考えるきっかけにもなったと思います。

戦後77年を迎えた今年、過去の歴史を顧みることの大切さを学び、私たち一人ひとりが平和というものを考える貴重な平和学習となりました。


引揚記念館にて展示資料をじっくり読み込む生徒たち


旧北吸浄水場配水池から眺める海上自衛隊の護衛艦

生徒の感想

舞鶴の歴史には前から興味があったので今回の平和学習に参加しました。普段は立ち入りができない建物の見学など貴重な体験ができてとても勉強になりました。最初に伺った引揚記念館では、収容所の復元やシベリア抑留から持ち帰られた品に触れたり、服を着る体験もさせていただきました。私はコートを着たのですが、シベリアではあの分厚いコートを着ても寒さを凌ぐことは難しいと聞いて驚きました。重いコートを着ても寒いような場所で労働するのは想像もつかないほどつらいものなんだろうと思いました。

浮島丸沈没の慰霊碑はとても静かな所にあって、この場所で多くの人が亡くなったとは思えないほど穏やかでした。それが少し寂しかったのが印象に残りました。

赤レンガパークでは舞鶴鎮守府の成り立ちや歴史などを学びました。戦前のお話や攻撃や防衛などのお話を聞いて、舞鶴が日本を守る重要な役割を果たしたということを実感しました。北吸浄水場はとても深くて昔はこの中に市民の生活を支えるための水が入っていたのかと思うと少し不思議でした。普段は見られないということでとても新鮮でした。最後に五老タワーから舞鶴を見下ろしたとき、引揚記念館や舞鶴港などが見渡せてこの町が日本を支えてきたのかと改めて認識することができました。

今回の平和学習で、引揚げや鎮守府としての一面など今まで知らなかった舞鶴の歴史を知ることができました。ここまでで終わりにせず疑問に思ったことなども自主的に調べて学びを深めようと思います。

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