終業式 校長講話 抄録

  おはようございます。

  先生たちは前期のしめくくりのために、休日も使って忙しくされていましたが、みなさんは12~15日、4日間の休日をどのようにすごしたのでしょうか?有効な使い方ができたのでしょうか?意外に難しいことです。自分自身が試されます。私は14日の日曜日は自転車で学校まで来たのですが、農道を自転車で走りながら、稲刈りをしたり、畑でさつまいも掘りをされている姿を目にしました。秋の実りの収穫です。みなさんの前期の収穫は何だったでしょうか?しっかり振り返ってみてください。

  私は今週火曜日には朝から一日出張。毎月のことですが、今回は京都と大阪、限られた時間の中での移動、会談の昇り降りがしんどくなってきました。年齢のこともあるでしょうが、女子校時代は毎日3階まで授業で昇り降りしていたのが、今では階段を登ることがない。使わなくなったら衰えるということです。

  もう一つ、移動中の電車の中での乗客の姿です。スマホの画面と向き合っている人々が多く、読書をしている人を見ませんでした。私たちの周りには夢中になれるものが増えてきました。ゲーム機・様々な情報機器、そしてどんどん便利になっていきます。どんなに便利になってきたのか?

      1953年    白黒テレビ
      1957年    冷却機能つき自動販売機出現
      1963年    高速道路スタート
      1964年    新幹線が走りだした
      1966年    日本初の原発が運転開始
      1975年    コンビニが24時間営業を開始
      1979年    NECがパソコンを発表
      1987年    NTTが携帯電話を発表

  どんどん新しい物が登場する。新しいものがでると欲しくなる。みんなが持っていると欲しくなる。新しいものに慣れることを求められているかのように、流れのままに生きている。私たちは「便利」「快適」「スピーディー」の恩恵を受けていると忘れてしまいそうな心がある。

①「待つ心
  自分と異なる意見を持つ人、違う生き方をしている人を受け入れ、
  許すことができなくなり、キレやすくなった。

②「思いやりの心
  自分一人で生きていける文明の中ですから、他人に対して無関心になったり、
  他人の痛みを分かろうとする心が忘れられてしまうのでは。

③「自分を大切にする心
  最近イライラしていないか。なげやり、いいかげんになっていないか。
  自分の命を両手でいただいて大切に生きているか?

  私たちは家庭で夢中になる物が登場し、家で勉強しなくなった(するのは宿題だけ)。読書をしなくなった。人の生き方に触れ、考えることがなくなってきた。新聞を読まないので、社会の動きを知らない。向き合って会話することが少なくなってきた。コミュニケーションがとれない人が増えてきた。パソコンの登場で字を書かなくなってきた。丁寧に字が書けない。言葉を知らない。メールで済むので手紙を書かなくなった。

  本来できて当たり前のこと。トレーニングしなければ、使わなければ衰えるばかりです。この秋休み、自分は今何で不自由になっているのか?何に夢中になっているか、振り返ってみてください。保護者は仕事、他校生は学校、と社会は動いています。有効的な時間の使い方をしてください。

PAGE TOP